ObjectStorage比較メモ
· 約7分
オブジェクトストレージの比較です。
S3/GCSは複雑なので省略
カッコ内の円表記は$1=130円、€1=140円として計算し、雑に切り上げたり切り捨てたりしたもので、正確ではありません
2019/10/29 更新 : Scalewayに変更があったため
2020/2/21 更新 : LinodeでもObjectStorageが利用可能になっていたため
2020/12/12 更新: ScalewayのC14について追加、WebArenaを追加
2021/05/08 更新:表のミスを修正(WebArenaの1.2円が0.02円となっていました)、ScalewayのStardustのIPv6について追加、Linodeのリージョンについて追加
2022/12/27 更新: レートの更新($1=130円, €1=140円で計算 この記事を書いた時点では$1=110円で計算していて、円安によってそこそこ誤差が大きくなっていました)、B2 Cloud Storage, Cloudflare R2を追加、Scalewayの変更を反映
サービス名 | 最低料金(容量/転送量) | 1GBあたりの料金 | 転送料 |
---|---|---|---|
Wasabi | $5.99(1TB/~)(779円) | $0.0059(0.8円) | free ※ |
Scaleway | €0(75GB/75GB)(0円) | €0.012(1.7円) | €0.01(1.4 円) |
Spaces | $5(250GB/1TB)(650円) | $0.02(2.6円) | $0.01(1.3円) |
Vultr | $5(250GB/1TB)(650円) | $0.02(2.6円) | $0.01(1.3円) |
Linode | $5(250GB/1TB)(650円) | $0.02(2.6円) | $0.01(1.3円) |
ConoHa | 450円(100GB/無制限) | 100GB/450円(4.5円) | free |
WebArena | 834円(1TB/~) | 1.2円 | free |
B2 | 0円(10GB/~) | $0.005(0.7円) | $0.01(1.3円) ※ |
R2 | 0円(10GB/~) | $0.015(2円) | free ※ |
Wasabi
メリット
- 容量あたりの価格は安め
- 転送料がかからない
デメリット
- 転送料はかからないが保存量の100%相当を超える通信は制限される可能性がある
- 不安定(他サービスに関しては利用していないためわかりませんが)
- 90日以内に削除すると(90日-作成から削除までの日数)分の料金が加算される
Wasabiは最低保存期間があるので、頻繁に変更、削除するものには向いていません
Scaleway
メリット
- 容量あたりの価格は安め
- Scalewayのインスタンスは転送量が無制限で、ObjectStorageとインスタンス間の内部の通信は同一リージョンであればカウントされ ないため組み合わせれば転送量を無制限にできる Stardustインスタンスであれば月240円 IPv6のみなら月50円で済みます Cloudflareを通せばIPv4環境からのアクセスにも対応可能になります
- 更新後最低料金が0円でかつ75GBまで無料になった
- C14 Clod Storageというアーカイブ向けのストレージクラスが利用可能、こちらも75GBまで無料、保存料金は1GBあたり€0.002(約0.25円)
デメリット
- ヨーロッパにしか無いため日本からだと遅延が大きい
- インスタンスと組み合わせない時の転送料は最も高い(更新後は半額になり€0.01で他の1.2倍程度)
- Multi-AZという高可用性のために複数の場所に保管するストレージクラスが追加され、これがデフォルトになったのでSingle-AZにしないと高くなってしまう
Spaces
DigitalOceanのサービス
メリット
- ConoHaよりは安い
- 転送料はScalewayより安いため、保存する量と転送量のバランスによって選択肢に入る?
デメリット
- 転送料も保存料も安くはない(バランスが取れているとも言えるかもしれません)
Vultr
メリット
- ConoHaよりは安い
- 転送料はScalewayより安いため、保存する量と転送量のバランスによって選択肢に入る?
- 東京リージョンが選択可能になればSpacesより近い場所を選べる
デメリット
- 転送料も保存料も安くはない
- サービス開始直後で現在はリージョンを1つしか選択できない
Linode
メリット、デメリット共にVultrとほぼ同じで、現在はリージョンも一箇所しか選択できませんでした。 2021/05/08 追記 ドイツとシンガポールも選択可能になったことを確認しました
ConoHa
メリット
- サーバーが日本
- 日本のサービスのため、UIが日本語で コンビニ支払い等も利用可能
- 転送量無制限
- 手動で増減させなければならない代わりに料金が固定
デメリット
- 保存料が高い
- 100GB単位でしか増減できず、操作も手動
WebArena
中身はWasabi
メリット
- サーバーが日本
- 転送料がかからない
- 日本のサーバーを選択可能な中では最安
- 東京リージョンを選択でき、他リージョンより不具合が起こりにくく見える
デメリット
- 30日以内に削除すると(30日-作成から削除までの日数)分の料金が加算される
- オブジェクトストレージ管理のUIはWasabiの物で、使用量が見えない
B2 Cloud Storage
Backblazeのサービス
メリット
- 容量あたりの価格は安い
- 10GBまでは無料で利用可能
- 一部のCDNへの転送料は無料
デメリット
- APIリクエスト数に応じた課金があるのでこれが多い場合は高くなる可能性がある
Cloudflare R2
メリット
- 10GBまでは無料で利用可能
- 転送料は無料
- リージョンの選択はできないが、日本からでも高速にアクセスできる
- Cloudflareでドメインを管理していればそのドメインをバケットに割り当てることが簡単にできる
デメリット
- APIリクエスト数に応じた課金があるのでこれが多い場合は高くなる可能性がある